Thursday, May 18, 2006

コウノトリ


 国の特別天然記念物コウノトリの卵一個が、兵庫県立コウノトリの郷公園(豊岡市)のそばにある大型の囲いの中で孵化したことが十八日朝、確認されたと報じられた。

屋外にある囲いには屋根がなく、順調に育てば七月中旬ごろには大空へ飛び立つという。 同公園の保護下で生まれたひなが、幼鳥段階から自然界で育つのは初めてだそうだ。

同公園は人工飼育中のペア三組が産んだ卵三個を、16日に囲いの中に設けたコウノトリのペアの巣に移動。このペアが卵を温め続けていた。 このペアは羽の一部を切った状態で昨年9月末、同公園前に設けた囲いで放した17歳の雄と18歳の雌で、これまでに20羽以上を産み育てた 「子育て上手」 である。 今春も5個を産んだが、卵は回収していた。

ひなは小さな鳴き声を上げ、元気そうな様子。7月中旬ごろには囲いの外に飛び出し、自力で水田のカエルやドジョウなどの餌を取るようになるという。

卵3個のうち1個は、昭和46年に福井県越前市で保護され、絵本でも紹介されたコウノトリ 「武生」 の孫に当たるとのこと。